IT業界とは何か? -情報通信産業 編-

そもそもITとは?



皆さんはIT業界と聞いて何を思い浮かべますか?

"ソフトバンク" や "Google" のような個別企業を想像する人もいれば、"情報産業"のような業界を思い浮かべる人もいると思います。


今回は、"IT"とは一体何か?ということを情報通信業界という切り口で説明していきたいと考えています。


そもそもITとは、Information Technologyの略であり、情報技術と訳します。ICT(Information and Communication Technology)という言葉がありますが、これもITとほぼ同義として扱われます。

このようにITやICTのような情報技術を使って、情報コンテンツを制作したり、情報を送受信する仕組みを作る業界を情報通信産業と言います。


具体的に情報通信産業とはなんでしょうか?


情報通信産業に所属している 5 つの業界


総務省が2007年に出した、日本標準産業分類の情報通信業によれば、情報通信産業は大きく 5 つの業界で分類することができます。

1. 通信業

2. 放送業

3. 情報サービス業

4. インターネット付随サービス業

5. 映像・音声・文字情報制作業


詳しくは後ほど述べていきますが、このように業界を見てみると、情報技術と呼ばれるものにはインターネットのような通信だけではなく、テレビやラジオのような放送業界も含まれていることがわかります。


またこちらの記事のように情報サービス産業には

・情報通信機器器具製造業

・電子部品・デバイス製造業


のような "製造業" も情報通信業界として含まれている場合があります。


次は、上記 5 つの業界について見ていきます。


1. 通信業とは?

情報を伝達するための通信技術を作ったり、電気通信によって情報を発信、受信したりする仕組みを作る企業のことを言います。


皆さんの家の近くにも電波塔や電柱があるのではないでしょうか?電柱などで、情報通信のインフラを整えている会社のことを言います。


通信技術には大きく二つあり、「固定電気通信」「移動電気通信」があります。


これは簡単に言えば、固定電話と携帯電話の違いのように特定の場所でのみサービスを受けられるものを固定通信、場所を問わずサービスを受けられるものを移動通信として分類されています。


「通信業」にはどのような企業がある?

ソフトバンクグループ、KDDI、NTTドコモ、エヌ・ティ・ティ・データ、


世界最大の通信会社はどこの国?

余談ですが、2015年において世界最大の通信会社はどこでしょうか?


→答えはこちら


日本で最大の通信会社は世界で5位の「NTT」で、市場価値は約7.1兆円(715億ドル)でした。


2. 放送業とは?

テレビ放送、ラジオ放送、衛星放送のような映画やドラマを流すための会社のこと言います。よく皆さんが見ているテレビなどがこれに当たります。

下請け会社との関係は?

例えば、フジテレビで流れているテレビ番組は映画に代表されるように、必ずしもフジテレビが制作しているわけではなく、下請け会社が制作している場合があります。

放送業であるフジテレビは色々な会社が制作した番組を "テレビ" を通して放送する会社です。


「放送業」にはどのような企業がある?

フジ・メディア・ホールディングス、東京放送ホールディングス(TBS)、日本テレビホールディングス、テレビ朝日ホールディングスなど



3. 情報サービス業とは?

大きくソフトウェアサービス情報処理・提供サービスの二つあります。


ソフトウェアとはPC上で動かすソフトのことを言います。例えばMicrosoftが出しているWordやPower Point などのことを言います。

またコナミのような会社が出しているゲームソフトのこともソフトウェアと言います。


情報処理・提供サービスとは様々な社会データを収集し、それを元にサービスを展開している会社のことです。


具体的には、アクセンチュアやIBMが行っているITコンサルティングや西日本高速道路サービス・ホールディングスが行っている道路交通情報を元に渋滞情報の発信を行ったりするサービスのことを言います。


「情報サービス業」にはどのような企業がある?

野村総合研究所、NTTサービス、アクセンチュア、IBM、大塚商会、伊藤忠テクノソリューションズ



4. インターネット付随サービス業とは?

インターネットを使い、通信や情報サービスを提供したりする企業のことを言います。

皆さんがPCを通して普段見ているWEBサービスやネットショッピング、ウェブ検索などのようなインターネットを通して閲覧できるサービスのことを言います。


「インターネット付随サービス業」にはどのような企業がある?

Amazon、Google、DeNA、サイバーエージェント、Gunosy、楽天など



5. 映像・音声・文字情報制作業とは?


マスコミ 4 媒体と言われるようなテレビ・ラジオ・新聞・雑誌に代表される映像・音声・文字のコンテンツを制作する企業です。これに映画や本のようなコンテンツも制作している企業の事を言います。


映像コンテンツには多く三つの種類があります。

・テレビ番組制作

・映画制作

・アニメーション制作

音声コンテンツには二つの種類があります。

・音楽やレコード制作

・ラジオ番組の制作

文字コンテンツには三つの種類があります。

・新聞

・雑誌

・書籍


「映像・音声・文字情報制作業」にはどのような企業がある?

株式会社ポニーキャニオン、東映アニメーション、東北新社、朝日新聞、など


まとめ

上記のように情報通信業界は様々な産業によって成り立っていることがわかります。

ここから、情報サービス産業の視点からIT業界と言われるものを整理すると下記のように分けることが出来ます。

・ハードウェア業界

・ソフトウェア業界

・インターネット業界

・通信・放送業界

・SI業界

次回は近年大きく成長しているIT業界 -情報サービス産業- に関して具体的に記事を書いていきます。

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